出雲大社の祖神さまを祀る!朱色と絶景の日御碕神社

”厄除け” ”開運”にご利益がある神社

日御碕神社は、出雲大社の「祖神さま」として知られる素盞嗚尊(スサノオノミコト)と、その姉である天照大神を祀る神社です。ここは、日本海に面した島根半島の西端にあり、朱色の美しい社殿が海と空の青さに映えます。日御碕神社は、日本の夜を守る神社として、古くから朝廷や幕府からの崇敬が厚く、国宝や重要文化財も多く残されています。今回は、日御碕神社の歴史やご利益、見どころや周辺のおすすめスポットなどをご紹介します。

日御碕神社とは?

日御碕神社は、上下二社からなります。上の宮は「神の宮」と呼ばれ、素盞嗚尊(すさのおのみこと)が出雲の国造りをした後、「吾が神魂はこの柏葉の止まる所に住まん」と柏の葉を投げて占ったところ、この神社背後の「隠ヶ丘」に止まったという伝説があるようです。その後、素盞嗚尊の五世の孫である天葺根命(アメノフキネノミコト)がこの地に素盞嗚尊を奉斎したとされます。下の宮は「日沈宮(ひしずみのみや)」と呼ばれ、天照大神が日御碕神社に祀られる以前に鎮座されていた経島(ふみしま)から遷座したと伝えられます。天葺根命が経島に行った際に天照大神が降臨し、「我天下の蒼生(国民)を恵まむ、汝速かに我を祀れ」との神勅がありました。この「日沈宮」は、「伊勢大神宮は日の本の昼の守り、出雲の日御碕清江の浜に日沈宮を建て日の本の夜を守らん」という言葉通り、夜を司る神社として創建されました。

現在の本殿は江戸時代に造営されたもので、上下二社とも権現造りで華やかな桃山時代の面影を残しています。内部には狩野派や土佐派の絵師による密画や見事な彫刻が施されています。また、境内には国宝や重要文化財に指定された白絲威鎧や鳥居などもあります 。

境内 正面が日沈宮
神の宮 朱色が鮮やか
彫刻がいいですね
日沈宮
神の宮へ続く

なお、参拝の仕方は二礼二拍手一礼です。出雲大社に近いから四拍手かと思いましたが、こちらは一般的な参拝方法でいいみたいです。

須佐之男命? 素戔嗚尊?

素盞嗚尊と須佐之男命は、同じ神を指す別名です。スサノオノミコトです。『古事記』では須佐之男命や建速須佐之男命などと表記され、『日本書紀』では素盞嗚尊や神素盞嗚尊などと表記されます。何だかややこしいですね。出雲には、スサノオノミコトを祀っている神社が多いです。荒々しいパワーをいただけそうですね。

蟇股(かえるまた)

蟇股とは、社寺建築において、梁や頭貫と軒下の桁との間や、梁上に置かれる部材で、カエルが股を開いたような形をしているものです。上方の荷重を支えるとともに装飾ともなります。何とも可愛らし名称ですね。蟇股の彫刻は、時代によって変化しているそうです。日御碕神社には、桃山時代の面影を残した色鮮やかな彫刻があり、動物や植物、龍虎、猿など多種多様の彫刻があります。

ご利益

日御碕神社は、日本神話に出てくる有名な二柱の神様が鎮座される霊験あらたかな神社です。素盞嗚尊は勇気や活力のパワー、開運や厄除けなどのご利益を授かるとされます。天照大神は太陽や豊穣、国家安泰などのご利益を授かるとされます。その他、縁結びや金運招福、夫婦円満、家運繁栄、交通安全、火防守護、殖産興業、五穀豊穣、安産など多くのご利益がある神社です。

日御碕神社周辺のおすすめスポット

日御碕灯台

日御碕の突端に立つ灯台で、国の重要文化財に指定されています。石造灯台としては日本一の高さを誇り、世界灯台100選や日本の灯台50選に選ばれた日本を代表する灯台です。明治36年(1903年)に初点灯し、現在も海上の安全を守っています。日御碕灯台は一般公開されており、らせん階段を登って展望台から日本海を一望することができます。らせん階段は狭く、上り下りですれ違う時は注意が必要でした。しかも体の大きな外人さんが来ると・・・・。

日御碕の「碕」は石へんです。石がゴロゴロしている場所を示しているそうです。確かに・・・。

柱状節理の海岸線

日御碕神社から日御碕灯台へ続く日御碕街道からは、日御碕神社全体を俯瞰することができます。青い日本海と緑の松林を背景に「朱の神殿」は鮮やかさを際立たせ、その姿はさながら竜宮城のような佇まいです。その海岸線は岩がゴロゴロ。柱状節理といいます。

岩場は特に柵もないので、行こうと思えば先端まで行けます。でも落ちたらただでは済みそうにない・・。子供だとふざけて近づきそうですね。大丈夫かね、安全対策は?

海に刺さる謎の支柱

海を見ていたら不思議な突起物が? スマホのズームで撮りましたがよくわからない。最初は岩かとおもっていましたが、どうも円筒型のものらしいです。何のためにあるのでしょうか? どこにも解説がありませんでした。誰か教えて!

なんでしょう?

ウミネコが住む島

境内からすぐの清江の浜には、経島(ふみしま)という無人島があります。ここは天照大神が最初に鎮座されていた場所で、柱状節理の岩が経典を積み重ねたように見えることからその名がついたそうです。経島はウミネコの繁殖地としても有名で、国の天然記念物に指定されています。毎年11月下旬から冬にかけて約5000羽ものウミネコが飛来し、4月〜5月にかけて産卵・孵化し、7月頃に島を飛び立っていきます。この島は日御碕神社の神域として神職以外の一般の立入りは禁止されており、年に一度8月7日の例祭の時のみ、宮司だけがその島に舟で渡ることができるのだとか。4月に行ったときも沢山のウミネコがいました。おそらく子育てしているのでしょう。

鳥居とお社がある経島(ふみしま) 白い点々がウミネコ

アクセス

車で行くのが一番いいです。日御碕神社にも日御碕灯台にも駐車場があります。日御碕灯台の方が大きな駐車場です。どちらも無料。バスは出雲大社から出ています。出雲大社までは、出雲市駅からバスで30分ほど。終点で乗り換えが出来ます。

日御碕神社は、日本神話に登場する素盞嗚尊と天照大神が祀られる神社で、日本の夜を守る神社として創建されたということが印象的でした。経島や海岸線など、周辺にも自然や歴史を感じられるスポットがたくさんあることも知りました。出雲地方は、神々の国として古くから信仰されてきた土地で、その魅力を再発見することができました。

神社名日御碕神社
住所及びアクセス島根県出雲市大社町日御碕455
出雲大社よりバスで30分
こんな願いのある人におすすめ  勇気や活力のパワー、開運、厄除け、縁結び、金運招福、夫婦円満、 
交通安全、火防守護、殖産興業、五穀豊穣、安産
みか
みか

天気が良ければ日が沈むところが見えます。残念ながらこの日は曇っていました。